Apple Musicとの出会い
それは酔っ払ってiPadを操作していたら誤って無料体験をタップしてしまったらしいというものだった。
3ヶ月の無料期間があったが、意図せずに登録してしまった形である。
慌てて申し込みをキャンセルしたが、3ヶ月分の無料期間はキャンセルできないので、仕方なく使う事に。
Apple Musicを使ってみると
使ってみた感じは、適当だったが、Jロックブレイキングというプレイリストにドハマり。
3時間分ぐらいの曲目があったが、それを繰り返し聴いているうちに、3周目ぐらいだろうか、次の曲が頭の中で再生できるという感覚になった。斬新な曲目が多かったので、それぞれにメロディが独特だった。
このプレイリストは永久保存版にしたかった。否、しておくべきだった…。
Apple Musicの無料期間が過ぎたその後
Apple Music、3ヶ月の無料期間は本日(2018年11月頃)をもって過ぎ去った。iTunes上で、「Apple Musicは解除されました。」というポップアップの表示。DRMコンテンツは拝聴できなくなるだけでプレイリストは残ると思っていたが、全部消えた。何ということだろう。お気に入りのアーティスト十数名で構成したプレイリストを頑張って作っても水の泡。全部やり直しと思えば、再び利用する気がしない。
プレイリストの曲目が全部消えるのがApple Musicの仕様だとしたら、かなり使い勝手が悪い。もし、1年以上継続的に利用してあれこれダウンロードして、何かのきっかけで利用解除したら、残るのは拝聴した記憶だけ。
あの曲タイトルなんだっけ?って思っても二度と巡り会わない。もしプレイリストを保持したければ、月額980円(2018年時点)は一生払い続けないといけない。これは金額の割りに全く気楽ではない。
Apple Musicはハイリスクな課金かも?
思いがけない曲と次々に出会えるのは新鮮だったが、別にApple Musicが入り口である必要がないわけだ。割り切った言い方をすると、データの所有が残るCDレンタルの方が私の性に合う。主な拝聴のタイミングは通勤だが、音楽を聴くとは限らない。限定的な利用を考えれば、Apple Musicはハイリスクな課金だ。無料期間があって良かった。
Apple Musicを利用しているとiTunesのプレイリストの挙動が異なっていて苛立つ場面があった。iPhoneに同期する仕組みも異なっている様子だったが、通勤で聴くだけなので、そんなことをいちいち調べている余裕がない。結局謎の同期で3ヶ月間を乗り切った。気楽に利用するにはブラックボックスだと思う。自分で調べなければ、説明も何にもない。まだ発展途上のサービスといえる。
素敵な楽曲たちとの予期せぬ出会い
ただ、良かった点ももちろんある。素敵な楽曲との出会いだ。
中島美嘉の『KISS OF DEATH』とYOSHIKI feat. HYDEの『Red Swan』がワンタップダウンロードですぐに聴けたのは良かった。それだけでApple Musicを試した価値はある。ただ、曲が跡形もなく消えた今となっては、もう一度聴きたければ結局購入するという二度手間がある…。Apple Musicは自分にとっては曲が選べるラジオみたいな感じだった。
ブレイキングロックのプレイリストで一際異彩を放っていた曲が、MOSHIMOの『支配するのは君と恋の味』(アルバム圧倒的少女漫画ストーリーに収録)だ。炭酸ジュースのくだりが気に入った。ものすごく優れた曲だと思う。一周目のAメロと二周目のAメロのギターの旋律が変化していて、ドラマティックな印象だった。また、ボーカルの声もすごく特徴があり、魅力的である。
Apple Musicで最大の収穫はMOSHIMOというバンドを知り得たこと。どの夜かもわからないある晩に酔っ払ってApple Musicに加入しなければ出会わなかったのだから、運命かもしれない。3ヶ月の無料期間は総じて言えばとても有意義なものだった。MOSHIMOのおかげである。